梅雨時は読書にいそしむ季節。がしかし、梅雨明け?ってほどに晴れ続きな今日この頃です。いかがお過ごしでしょうか?
このブログでは時々読書日記も書き綴りたいと思っております。
昨日読了したところの
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アンデシュ・ハンセン (著), 久山 葉子 (翻訳)― (新潮新書) 新書 – 2021/11/17発行
普段新書はあまり読まず小説やエッセイが多いのだけど、同じ著者アンデシュ・ハンセンの「多動脳」を新聞広告で見てADHDで多動症気味なので気になりまずはこちらから読んでみることに。
そして読了。結果、読んで良かった!運動しよう!前向きになれました。
毎回運動した後は、その直後からしばらくの間、幸せな気分でいられます。ドーパミンやエンドルフィンが出るからです。「自分はよくやった」と思えることでも、気分が良くなるでしょう。一日中幸せな気分でいるためには、長い期間、運動を続けましょう。5,6週間やれば違いを感じられるはずです。(本文より引用)
とこんなかんじで、運動することがいかに脳に良いか、が最後まで繰り返されます。どれも身に覚えがあることばかりで苦じゃなくするすると読み進められ気持ち良い読書体験になりました。
ストレスが強くなり過ぎるのは、脳の中にある「篇桃体」という小さな部分におもしろい役割があるせいです。脈拍が上がり心臓がドキドキするといったことです。恐ろしいことが近づいてると誤解してさらに激しく警報を鳴らします。すると心臓はなおさらドキドキして、あなたは集中していた状態からパニック状態に陥ってしまうのです。
ブレーキをかけてしまうのが記憶をつかさどる「海馬」です。イメージとして篇桃体がアクセルをふんで、海馬がブレーキをかけるという感じです。「前頭葉」というブレーキもあります。物事をじっくり分析したり、じっくり考える時に使う脳の部分です。
脳の各部分がきちんと機能していれば、ストレスはいつかおさまるものです。篇桃体ー脳の警報部 警報を鳴らすと、体の中で「ストレスホルモン」とも呼ばれる「コルチゾール」が出ます。ホルモンというのは体に反応を起こさせるための化学物質です。
危険が過ぎ去ると、篇桃体は落ち着きます。するとコルチゾールのレベルも下がって、元通りの状態になるのです。
(本文引用はここまで。ここからは要約)
運動が終ると、コルチゾールのレベルは運動を始める前より下がる。つまり体の中のストレスホルモンが減る。運動を繰り返していると、コルチゾールの量は毎回少しずつ下がっていくので、以前だったらストレスと感じていたこと、例えば大勢の前で発表するようなことでも、運動を続けるうちに前ほどコルチゾールが出なくなる。
海馬を何よりも強くしてくれるのが運動である。
運動すると海馬の中で新しい細胞が作られ、海馬は成長し、海馬が強くなれば、篇桃体のバランスを上手く取れるようになる。
前頭葉も運動することで強くなり多くの血が前頭葉に送られ機能がアップ。定期的に運動することで体はストレスに鳴れていく。
脳がストレスは良いものだと学べば、篇桃体も心臓がドキドキしたくらいでは警報を鳴らさなくなる。
ここまで読んで、確か宇多田ヒカルさんがインスタライブで似たようなことをおっしゃってたのを思い出しました。
緊張するのをどうやったら克服できるか?みたいな質問の回答で、ドキドキすることとリラックスするときの脳の状態はとても似ているので「今とても心地よい」ようなことを言い聞かせてみると次第に気分が良くなってくる、ような(うろ覚えで失礼します)
・運動をするとコルチゾールが増える。
・心臓がドキドキする
・血液を送り出すことで、運動をするための力がわく。
心臓がドキドキすることって、私はパニック障害持ちでもあるから予期不安でしかなくて悪い意味の現象のイメージにとらわれてました。スーパーに行くだけで少しドキドキしますし。調子悪い時は早く切り上げてレジ直行するくらい。
なので本書を読むと「心臓がドキドキする」ことに良いイメージが脳にこびりついていく。それだけでもプラスになったように思います。
「何ヶ月も定期的に運動しているうちに前よりもストレスを感じにくくなったことに気づくはず」脳のアクセルとブレーキのバランスが良くなり普段から落ち着いた気分でいられます。(本文より引用)
何か月も定期的に運用したことがないのでまだこの境地には至ったことがありませんが、朝早く起きてランニングしてる人とかジム通いしてる人がいきいきしてるように見えるのも納得。
「脳がごほうびをくれるシステムについて」が興味深く読んだ箇所。
生き延びられるようなことをすると、ドーパミンというごほうびが出る。生きのびるために良いことをすると気分が良くなる。
文科系なのでドーパミンが出る時って良い音楽聴いた時とかいい映画観てる時とかいい文章に出会えた時とかそういうイメージしかなかった。
「教育大国スウェーデンではもうやっている!10万人の小中学生が読んだ「脳力強化バイブル」、ついに上陸!」という宣伝文句。そりゃ小中学生からこの脳のシステム理解出来たら幸福度上がるだろうな、と納得がいく。
犬の散歩も立派な運動。掃除についての記述もあり。最後に風呂掃除をしてシャワーを浴びれば家も綺麗になりストレスも減る。
運動をする度に、すぐに集中力が上がるようになる。運動後1時間から数時間、集中力が続く。
長い期間運動を続けるうちに、考えるのが速くなり集中出来る時間が長くなっていくのを感じるはずです。今までのように、脳がすぐに他のことを考えてしまうことがなくなります。(本文より引用)
多動ですぐ別の事にとりかかってしまうので自分に必要なのは運動ではないかとマジで考え実行せねばモードに入ってきた。そうなんです。すぐ他のこと考えてしまうんですよ。まあ、それはデメリットばかりではないんですけどね。
誰もがある程度ADHD
この言葉に救われました。それにクリエイティブな仕事をしてる人に多いという例も述べられ、やさしく説明されています。
集中出来ないなと思う事は誰でもあります。映画を観ようとしてるのにスマホいじったり私たちはみな集中しずらい時があります。少し衝動的だったり多動だったり
そうなのですね。集中力がないことが悩みでしたが、そういう人たちにも寄り添ってくれます。全編通して著者がやさしくわかりやすく書いてくれてるのです。訳者の力も大きいのでしょうね。読みやすくて一日ですぐ読了でき、その達成感も気持ち良いのです。脳に快感が伝わる読書でした。
と今日はここで一旦閉めます。続きは後編で書きます。
スマホの話が出たところで、最後に同じ著者の「スマホ脳」を紹介して本日は終わります。
「スマホ脳」(このリンクには広告を含みます)
も読んでみたくなる。概要には「スティーブ・ジョブズはわが子にiPadを与えなかった!?うつ、睡眠障害、学力低下、依存症……最新の研究結果があぶり出す恐るべき真実。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラー、日本上陸。」とある。スマホ中毒は時間を消費してるだろうなとは思うので、ずっと手にスマホ持ってるお子さんに手を焼いてる親御さんにもオススメかも。
「親子で読めるように書いたもので、私たちの脳の取り扱い説明書と言えます。」という精神科医の著者であるハンセン先生のメッセージも良い。
爆発的ベストセラーとなったのは、帯の「スマホの毒から脳を守れ!」が効いたと思う。デジタルデトックスしたい人は山ほどいると思うので新書の代金で克服出来たらお安いんじゃないかとも思う。スマホはもちろん必要だけど、脳を健やかにしたいならデジタルデトックスはもっと必要かもしれませんね。
では、近日後編を書きますね。
猛暑の日々突入の予感に震える方が多いと思いますが、こんな時期にこそ軽く運動をはじめて軽く汗を流し、少しでも心地よい日々を過ごしていけますように。
水分補給は忘れずに!ドリンクを欠かさずに。熱中症にご注意くださいね!
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